Dr. Kenの “ゼロより１” 日記

のひとつに、顔面・頚部に対する

フェノール・ピーリング

があります（私見）。



フェノール・ピーリングは、ケミカル・ピーリングの一種で、

皮膚に化学薬品を塗り、皮膚を剥がすことによって起こる効果

を目的として行う治療のことです（詳しくはこちら）。



フェノールは、ピーリング薬としては最も強力で

皮膚に触れると化学熱傷をひきおこすほどで、

毒物及び劇物取締法により劇物に指定されています。



こんな劇薬ですが、白人の対しては老化した皮膚の若返りに

絶大な効果を発揮するので

かなり以前から治療に用いられています。

1972年の論文(P.R.S. 50: 588, 1972)



以前に、米国の学会でフェノール・ピーリングのレクチャーを受け

愕然としたのを鮮明に覚えています。


高齢者の口周りの高度のしわ
フェノール・ピーリング前



治療後






顔面全体のフェノール・ピーリング治療前



治療後



皮膚そのものの若返りもさることながら

シワ・たるみの改善、すまりスキンタイトニング効果が歴然です。



ただし、楽して、驚くような仕上がりが得られるわけではありません。



上写真のフェノール・ピーリング後4日目

まさに”やけど”です。


同2週間目

でも、まだ完全に治っていません、

つまり、深い”やけど”と同じ状態です。


やけど跡が目立ちやすい日本人を含めた有色人種に

同じように治療すると

”びっくりするようなキズ跡”

を残す、高いリスクの治療なのです。