Dr. Kenの “ゼロより1” 日記

沖縄県那覇市久茂地 タイムスビル6階にある 形成外科KCの院長、Dr. Kenのブログです。

しこり122

を数多く見ていると、触れた瞬間に、これは普通じゃないと思う時があります。
硬く、深く、動かないか動かしにくい、比較的大きなしこりです。

そんな時、次の診断手段は超音波検査です。しこりの深さ、形、境界が明瞭か否か、性質(嚢腫か、充実性か)、周囲の組織との関係など、多くの情報を収集できます。

その結果、良性のしこりと判断されれば、私は時間の許す限り受診当日に摘出するようにしています。そして病理検査を行います。

ただし、悪性の可能性を示す所見があれば、私はMRIでさらに質的に評価していきます。その画像診断で肉腫などの軟部組織腫瘍が疑われた場合、一般的に次のステップはしこりの一部を採取して組織検査することです。

確定診断が出た時点で、治療方針が決まります。つまり、悪性腫瘍をしっかり治すためには、多くの場合しこりを含めて広範囲に周囲の組織も切除する必要があるのです。

先日も、若い方が腕のしこりを訴えて来院されました。触れた瞬間、できるだけ早く、今回紹介したステップを迅速に踏まなければいけないと思いました。

幸いにして、連携病院での最新鋭のMRI検査がすぐに予約できて、その日のうちに放射線科専門医の読影結果も得られました。強く悪性腫瘍を疑う所見でしたので当院での治療は困難と判断し他院を紹介しました。

次の写真は最近、治療した指のしこりです。
臨床的に腱鞘巨細胞腫と診断して摘出しました。
しこり122

病理診断も腱鞘巨細胞腫でした。
しこり122


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