しこり(83) 2010年12月03日 19:11 カテゴリー │しこり シリーズも久々です。 私が治療したしこりの中には、恐らく一生に一度の経験だろうと思うような稀な病変もいくつかありました。その中でも、極めつけと言っても良いしこりを紹介します。 生まれつき右下あごの部分に大きなしこりが見られました。 CT検査では、下顎骨の内側に大きな嚢腫様(袋様)のしこりがあり、骨が外側に圧迫されていました。 手術の時に病変部がのどの奥や脳とつながっていく様子はありませんでした。 採った組織を病理検査で調べると、何と脳組織と全く一緒でした。 脳と直接の繋がりはありませんでしたので、診断は「異所性脳組織」となりました。 以前にも神経組織からできた鼻のしこりを紹介しましたが、特に、生まれつきのしこりは、手術前の評価の幅を拡げて検討する必要があります。 タグ :しこり脳異所性脳組織神経組織先天性 Tweet 同じカテゴリー(しこり)の記事 イボ様のできもの、その本体は(2024-05-10 17:07) 額の脂肪腫、切除後9年の経過(2024-03-18 12:40) 下肢にできた有痛性しこり、その正体は(2024-02-14 13:48) 耳介後面の大きなできもの、その正体は(2024-02-08 14:07) 頬の大きな粉瘤、くり抜き法で治療後4ヶ月の経過(2024-01-24 23:32) 頬の大きな粉瘤、くり抜き法で治療後4ヶ月の経過(2023-11-29 20:42) コメント(0) ※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。 名前: メール: URL: 情報を記憶: コメント: <ご注意>書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。 確認せずに書込 画像一覧