しこり(45) 2010年08月18日 13:00 カテゴリー │しこり は、皮膚の表面から触れても、深部の組織から生じていることが稀ではないことは、昨日のブログで触れました。 先日も頬のしこりを訴えて来院された方がいました。頬と言っても小鼻に近く、深い位置に触れます。そのため口の中に指を入れて検索すると、表面から肉眼的にはよく分かりませんが、歯茎と頬の粘膜の境界の、極浅いところに硬いしこりを触れました。境界がはっきりした良く動くしこりなので、小唾液腺由来の病変を強く疑いました。 超音波検査でも、境界が明瞭な充実性のしこりで唾液腺腫瘍を強く示唆します。 結局、局所麻酔下に摘出しましたが、耳下腺管が近くを走る部分なので、損傷しないように慎重に行いました。 病理検査の結果も「多形腺腫」という、唾液腺腫瘍の中で最も頻度の高い良性腫瘍でした。 このように触診をキチッと行い、超音波検査という最も侵襲の少ない画像検査で、かなり診断を絞り込むことができます。 タグ :しこり唾液腺腫瘍小唾液腺腫瘍超音波検査多形腺腫 Tweet 同じカテゴリー(しこり)の記事 イボ様のできもの、その本体は(2024-05-10 17:07) 額の脂肪腫、切除後9年の経過(2024-03-18 12:40) 下肢にできた有痛性しこり、その正体は(2024-02-14 13:48) 耳介後面の大きなできもの、その正体は(2024-02-08 14:07) 頬の大きな粉瘤、くり抜き法で治療後4ヶ月の経過(2024-01-24 23:32) 頬の大きな粉瘤、くり抜き法で治療後4ヶ月の経過(2023-11-29 20:42) コメント(0) ※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。 名前: メール: URL: 情報を記憶: コメント: <ご注意>書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。 確認せずに書込 画像一覧