しこり(14) 2010年04月28日 22:39 カテゴリー │しこり の中で、首のほぼ真ん中にできる、丸く境界がはっきりしているのは、正中頚のう胞(せいちゅうけいのうほう)、別名甲状舌管のう胞(こうじょうぜっかんのうほう)を考えなくてはなりません。 正中頚のう胞は、胎児期に甲状腺が作られる過程で、本来なら消失すべき部分が出生後も残存したために袋状に膨らみ、発症します。 小児期に、痛みや嚥下障害(飲み込みにくさ)などの症状を伴わないしこりとして気づかれ、病院を受診する方が大部分です。時に、化膿して急に腫れて、発熱を伴うこともあります。 完全に治すには、外科的に摘出する必要があります。舌の根元につながっている場合も珍しくないので、手術前に、MRIまたはCTで全体の広がりを評価する必要があります。 10歳男児の頚部正中のしこりです。 横から見たところです。 MRI検査を行うと、しこりが舌の根元にまでおよんでいるのがよく分かります。 タグ :しこり甲状舌管嚢胞正中頚のう胞MRI形成外科KC Tweet 同じカテゴリー(しこり)の記事 イボ様のできもの、その本体は(2024-05-10 17:07) 額の脂肪腫、切除後9年の経過(2024-03-18 12:40) 下肢にできた有痛性しこり、その正体は(2024-02-14 13:48) 耳介後面の大きなできもの、その正体は(2024-02-08 14:07) 頬の大きな粉瘤、くり抜き法で治療後4ヶ月の経過(2024-01-24 23:32) 頬の大きな粉瘤、くり抜き法で治療後4ヶ月の経過(2023-11-29 20:42) コメント(1) ※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。 名前: メール: URL: 情報を記憶: コメント: <ご注意>書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。 確認せずに書込 画像一覧