指先のケガは様々ですが、治療の目標はひとつ
それは、指の
"形態と機能”
をできるだけ温存し、できれば元に戻すことです。
県立病院にいたころ、指の外傷は数多く経験しました。
外傷の極端な例としては、指の切断がありますが、
そのときは、もちろん、再接着(こちら)、
つまり、骨・血管・神経・腱・皮膚、すべての修復を試みます。
一方、指先がのこぎりなどで切り取られて、
一部分が欠けた状態の患者さんにも
度々、遭遇しました。
手術法は、その時の欠け具合で千差万別です。
それこそ、
形成外科医の
が要求されます。
たとえば、
のこぎりによる中指の大きな欠損
(白黒にしています、それでも生々しいですが、ご容赦)
骨を少し削ってキズを閉じるのは簡単ですが
できるだけ長さを残して、
かつボリュームを維持して、
見た目も周囲と変わらない方法、
を考えました。
手間ひまはかかりますが、
となり指の背側の部分を3枚におろし
中間の組織で、削れた部分にボリュームをもたせて
(専門用語で指の交差皮弁と言います)
日焼けしない皮膚を手掌から採取して移植しました。
2年後の状態
わずかにボリュームが不足していますが
見た目は、ほとんどとなりの指と変わりません。
この方法を学会で報告したところ、
雑誌社から論文の寄稿依頼があり
「Adipofascial皮弁による指軟部組織欠損の再建」と題して
"形成外科、49: 769-776, 2006”
に掲載されてました。
"形態と機能”
をできるだけ温存し、できれば元に戻すことです。
県立病院にいたころ、指の外傷は数多く経験しました。
外傷の極端な例としては、指の切断がありますが、
そのときは、もちろん、再接着(こちら)、
つまり、骨・血管・神経・腱・皮膚、すべての修復を試みます。
一方、指先がのこぎりなどで切り取られて、
一部分が欠けた状態の患者さんにも
度々、遭遇しました。
手術法は、その時の欠け具合で千差万別です。
それこそ、
形成外科医の
状況判断力
発想力
記憶力(経験と学習で得たこれまでの方法)
技術力
が要求されます。
たとえば、
のこぎりによる中指の大きな欠損
(白黒にしています、それでも生々しいですが、ご容赦)
骨を少し削ってキズを閉じるのは簡単ですが
できるだけ長さを残して、
かつボリュームを維持して、
見た目も周囲と変わらない方法、
を考えました。
手間ひまはかかりますが、
となり指の背側の部分を3枚におろし
中間の組織で、削れた部分にボリュームをもたせて
(専門用語で指の交差皮弁と言います)
日焼けしない皮膚を手掌から採取して移植しました。
2年後の状態
わずかにボリュームが不足していますが
見た目は、ほとんどとなりの指と変わりません。
この方法を学会で報告したところ、
雑誌社から論文の寄稿依頼があり
「Adipofascial皮弁による指軟部組織欠損の再建」と題して
"形成外科、49: 769-776, 2006”
に掲載されてました。
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