「ホメオパシーは悪か」

Dr.Ken

2011年01月12日 17:26

というと、ハッとされる方もいらっしゃるかも知れませんね。
(ホメオパシーの詳細はこちらをご覧ください。)



 以前のブログでも紹介したように、形成外科KCでは

尋常性疣贅、いわゆるイボ

の治療にホメオパシーの丸薬であるレメディを使う場合があります。



基本方針としては、

3個以下の場合は、切除したり、レーザーで焼灼します

が、

4個以上の場合で、患者さんの理解が得られればレメディを使用します。



レメディを使う理由のひとつは、

他院でいろんな治療(凍結療法、ヨクイニン内服など)を受けても治癒せずに、

当院に紹介されてくる方が多く、痛みを伴う治療に強い抵抗感があるからです。



 過去3年間に28名のイボ治療をレメディ服用で行い、

その内2ヶ月以上服用し、さらに2ヶ月以上にわたり経過観察できた

19名中12名(63.2%)が治癒または改善していました。


特に、大きさが1cm以上または数が10個以上の方でみれば

11名中10名(91%)が治癒または改善しています。

また、服用に伴う副作用はありませんでした。



難治性のイボで長年悩んでこられた方、

また私のように治療で苦労してきたものには

信じられないくらい良い成績です。



さて、今日のブログのタイトル、

ホメオパシーは悪か

の元は、2010年の8月に日本学術会議と日本医師会が

ホメオパシーを否定する声明(詳細はこちら

を発表したことに端を発しています。



両団体がホメオパシーを否定する理由は、

「1.ホメオパシーが有効であるという科学的根拠がないこと、

2.ホメオパシーに頼ることで確実で有効な治療を受ける機会を逸すること」

の2点に集約できます。



個人的には、その声明(根拠となる2点)に反対するつもりは全くありません。


ただ、現代西洋医学を以ってしても、

完全に対処できない疾患があるのは事実で、

難治性のイボもそのひとつです。

ですから、患者さんの健康に有害でないことを前提に、

他に有効な選択肢がない場合に試みても良い

と、私は考えています。


当院では、イボ治療にのみレメディーを使用しています。

関連記事