を治療していると思わぬ、
原因に出会うこともあります。
20歳代の女性の眉にできたしこりです。
数週間前に気づき徐々に大きくなって
2〜3日前から赤くなってきたとのことです。
経過と見た目から、粉瘤が化膿したものと判断しました。
若い女性の顔面ですので、
迷わずくりぬき法で治療することとしました。
案の上、中にはうみ(膿)が溜まっていましたが、
中をさらに綺麗にしていくと
太く長い毛(眉毛に一致したサイズ)が4本もでてきました。
その結果、粉瘤ではなく「
毛巣洞(もうそうどう)」と診断しました。
「毛巣洞」については以前のブログでも紹介しましたので、
こちらをご覧下さい。
毛が皮下に入っていくメカニズムははっきり分かっていませんが、
一旦、皮下に入ると何らかのきっかけで化膿を起こし、
すべての毛を取り出さない限り治癒しません。
眉周囲の「毛巣洞」は、
これまで稀な病態を考えていましたが、
開業後の3年間に3例も経験しました。
眉の毛剃りが誘因になっているのは、
間違いないと思います。
現代の若者は、
男女問わず丹念に眉の手入れをしていますので、
今後も多くの「毛巣洞」に遭遇すると予想しています。