医療法人こころ満足会 形成外科KC

2011年01月31日

◆Alberto Zaccheroni

とは、おそらく今、日本で最も有名な外国人のひとりでサッカー日本代表監督の通称ザックのフルネームです。

 先日のアジアカップは、私も全試合を観戦しました。厳しい試合の連続で、何度も絶体絶命の危機を乗り越え、試合毎にヒーローが代わり、筋書きのないストーリーと“個性的な役者と裏方”を擁し、下手な映画やドラマより何倍も楽しめました。

 評論家でもない私が言うのも何ですが、今回の優勝は選手の力もさることながら、ザック監督の手腕が大きかったと感じました。選手個々の能力と性格を熟知した優れた人心掌握術と、選手交代、戦術変更の迅速性・的確性・柔軟性です。

 人心掌握とか戦術とか、を考えると最近はいつも自分のことに思いが及びます。一クリニックの経営者、言わば監督として、いかにチームをまとめ上げ共通の目標に引っ張っていくか。個々にどんなに能力があっても、逆に力がなくてもトータルの力を引き出し、課題をクリアしていく者が本当に「監督」と呼ばれるのです。

 決勝戦も選手起用と戦術変更の判断が勝敗を分けました。しかし、すべてがスムースにいったわけではなく、一旦出した戦術が受け入れられず苦悩の中で出た采配だったのです。試合中の躊躇を選手に悟られないよう“派手な動作で指示しながら監督は考えた”とあるニュースで知りました。次元は違いますが、「監督」の孤独を自分と重ね合わせた瞬間でもありました。

 ところで、私がテンションを上げながら仕事をするときに聞く曲は、某放送局のサッカー関連放送のテーマソングでもある、この歌、Sarah Brightmanの「A Question Of Honour」です(こちらでご覧になれます)。  

Posted by Dr.Ken at 10:50Comments(2)Kenのつぶやき

2011年01月30日

◆見えない世界(2)

が見えるようになると素晴らしい「形・姿」に出会えることを昨日のブログで紹介しました。

 今日は、その世界が実に整然としていて、芸術的か、をお見せしましょう。

 まず、表皮と真皮からなる皮膚の血管がどのような構造かお見せしましょう。
次の模式図が示すように、真皮の上層には毛細血管が無数のループを形成しています。


ヒトの足底皮膚の血管鋳型を作り走査型電子顕微鏡で観察しました。
 横(側面)からみるとまるで大きな木のように太い幹から無数の枝がでて葉が茂っているように見えます(写真の黒い横棒が1ミリメートルに相当します)。


 真上からみると毛細血管が整然と列をなして並んでいるのがわかります。足底にも手の指紋を同じ「紋」があり、それに沿って配列しているわけです(写真の黒い横棒が1ミリメートルに相当します)。


 さらに拡大すると無数の毛細血管が模式図のようにループを形成しているのが分かります。いかに血管の密度が高いか分かります(写真の黒い横棒が0.5ミリメートルに相当します)。


 人体って芸術ですよね。キョロキョロ  

Posted by Dr.Ken at 23:54Comments(0)Kenのつぶやき

2011年01月29日

◆見えない世界

が見えるようになるとどんなに素晴らしいことでしょう。

 大学で形成外科の研修のかたわら、本来は見えない血管の内腔が見えるように血管鋳型をつくり研究しているときに、その構造の美しさに感動したのをつい最近のように思い出します。血管鋳型の詳細は、しこりシリーズ39をご覧下さい。

 今日も、新たな「見えない世界」をお見せしましょう。

 生まれつきの下肢の血管異常(klippel-trenaunay症候群)の症例です。


 組織検査で真皮上部の多数の毛細血管の拡張と増生を認めます。


 血管鋳型を走査型電子顕微鏡で観察しました。
 横(側面)から見た写真ですが、まるで盆栽です(写真の黒い横棒が1ミリメートルに相当します)。


 真上からみるときれいな規則正しい編み目構造です(写真の黒い横棒が1ミリメートルに相当します)。


 人体は、本当、神秘の世界ですよね。キラキラ 

 ところで、人間のこころも「見えない世界」あるいは「読めない世界」ですが、そればかりは見えるようになっても素晴らしいことばかりと限りませんね。ベー  

Posted by Dr.Ken at 22:35Comments(0)Kenのつぶやき

2011年01月27日

◆PHAT

とは、何の意味か分かりますか。

 米国人がよく使う「phat」の意味をご存じの方はかなりの英語通と思います。

 当院に通う米国人の方に、今流行の言葉は何かと問うと、「phat」と「bodacious」のふたつの単語を教えてくれました。

オンライン辞書で調べると「phat」の語源は、Pretty Hot And Temptingの頭文字からきています。かっこいいと言う意味の「cool」と同じ様に使われているとのことでした。

 例えば「That website is phat.かっこいいホームページ」、「She looks phat.彼女はいかしてる」等のように使われます。

 ちなみに「Baby Phat」とは女性と子供向けのファッションブランド、「Phat Farm」もアパレルブランドです。

「bodacious」は普通の辞書だと、「1.まったくの, 紛れもない、
2.ずうずうしい」となっていますが、ネイティブの中では「excellent、すばらしい」と言う意味でよく使われているようです。

 今度、つかみの言葉として「You look phat!」と使ってみたいです。GOOD
ただ、「You look fat!」にならないよう気をつけないとね(笑)。ダウン  

Posted by Dr.Ken at 23:39Comments(0)実践英語KC編

2011年01月26日

◆那覇市役所新築現場定点観察12

、ほぼ1ヶ月毎の更新です。

 旧市役所の地下部分の取り壊しが終了し、本格的に基礎工事が始まっています。
土台が安定した後は急ピッチで骨格となる鉄骨が組まれてくると思います。



  

2011年01月24日

◆減量手術

または肥満外科手術とは、病的肥満の患者に対して体重の減少を目的として行う手術のことです。英語でBariatiric Sugery(バリアトリック・サージャリー)または、Weight Loss Surgeryと呼ばれています。

 ここで言う病的肥満の定義、というより手術の対象となる肥満は、アメリカ肥満学会を始めとする欧米の基準ではBMI(Body Mass Index:体格指数)が40以上です。BMIが40以上と言うのは理想体重から男性で約45kg、女性で約36kgオーバーしているのに相当するといわれています。

 具体的には、胃を小さくしたり、胃をバイパスして直接、食物が小腸に流れるようにすることで食事の摂取量あるいはカロリーを減らすのが目的の手術です。

 難しい手術名ですが、腹腔鏡下調節性胃バンディング術、 腹腔鏡下袖状胃切除術、ガストリックバイパス術、胆膵路変更術・十二指腸変更術などがあります(英語での説明ですが、動画で分かり易く手術法が紹介されていますのでこちらをご覧下さい)。

 米国では現在年間20万人の方が、減量手術を受けているとのことです。肥満人口が年々増加し、病的肥満(BMI 40以上)の人が50人に1人の割合で約400万人もいる米国ですので、この数字もうなずけます。

 さらにその余波として、先日のブログでも紹介した2011年の米国における美容外科の10の予想につながります。

 つまり「肥満治療への関心が高まり、減量手術を受ける人が多くなっている。減量に成功すると皮膚のたるみによる変形が生じ、body contouring surgeryと呼ばれるたるみ取り手術がさらに多くなる。」です。  

Posted by Dr.Ken at 19:51Comments(0)美容外科エピソード

2011年01月23日

◆しこり(93)

を手術する際に大切なことは、もちろんキチッとすべて取り除くことですが、「いかにきれいに治すか」ということは形成外科医の習性として頭の中から離れません。

 きれいに治すポイントについては、これまでも何度か触れてきました。

 しこりを手術する上で特に注意が必要な部位のひとつが唇です。唇は赤い部分(赤唇)と白い部分(白唇:肌色部分)に分かれ、両者の境界線は、上口唇は山形(キューピッド弓とも言います)、下口唇は緩やかな曲線を描いています。その境界線のズレや歪み、またそれを横切るキズは意外と目立ちます。

 次の写真は比較的大きな下口唇の血管性病変で静脈湖とよばれています。
 さて、キズ跡が目立たず、赤唇と白唇の境界線が乱れないように切り取り、縫合するにはどのようにしたらよいのでしょう。


 いろいろ考えた末、病変の辺縁ぎりぎりを切開してすべて切り取ったあと、さらに境界線沿いに補助切開を追加して赤唇の伸びの良さを利用して縫合しました。その結果、計画通りの仕上がりになりました。

 術後2ヶ月の状態。
  

Posted by Dr.Ken at 23:39Comments(1)しこり

2011年01月22日

◆しこり(92)

もどきの足の裏にできた病変を紹介します。

いずれも病理検査で診断は確定しています。

その1


その2


その3


その4



似て非なるもの、見た目(視診)だけで正確な診断を下すことの難しさを実感します。

病理診断で、その1は鶏眼(魚の目)、その2は尋常性疣贅、その3と4はミルメシアでした。  続きを読む

Posted by Dr.Ken at 00:00Comments(0)しこり

2011年01月20日

◆しこり(91)

の診断には、症状、経過(病歴)、見た目(視診)、触った感じ(触診)に加え、手軽に行えるテストとして超音波検査が有用なことは以前にも紹介しました。

 超音波検査で多く情報が得られます。大きさや形、深さ、血管や筋肉との関係などが分かりますし、中でも特に重要なのは袋状(嚢腫)なのか、充実性のものなのかの評価です。

 さらに同じ袋状のしこり(嚢腫)でも、超音波検査で内容物の微妙な違いも分かる場合があります。

 次の2名の方は見た目、触った感じが同じで、超音波上も明らかに嚢腫ですが、エコー輝度(灰色っぽいか、黒っぽいか)が微妙に違います。。

 その1



 その2



結果的にその1は粉瘤(類表皮嚢腫)、その2は脂腺嚢腫でした。  

Posted by Dr.Ken at 23:46Comments(0)しこり

2011年01月19日

◆「脳は65歳

、骨密度は70歳と言われました。」とTさんは笑いながら話てくれました。
 
 Tさんは、現在、大正10年生まれの89歳で、巻き爪の治療で通院されています。いつも娘さんが同伴されますが、一人暮らしで身の回りのことをすべてご自分でこなされてます。

 診察の時も丁寧できちっとしたお話方でとても90歳前とは思えない感じです。どういういきさつでMRIで脳の検査を受けたのかは聞きませんでしたが、脳年齢が65歳というのも頷けます。

 最近、首にしこりができたという事で診察しましたが、診ると5mmほどの小さなものです。視診、触診とも良性のしこりと判断し経過を見て行くことにしました。よほど意識してご自分の体を見ないと気づかないようなしこりです。こうした体の異変に注意を払う心がけも、元気で長生きな理由のひとつなのかと思いました。

 帰りがけに「百歳まで頑張ります。」とおっしゃったので「世界一長寿を目指して下さい。」と返事しました。

 巻き爪の患者さんを数多く診察しますと、高度の変形で爪は伸び放題、皮膚も汚れ、ひどい化膿を起こして来院される方もいます。まるで自分の体ではないように、直視しようともしません。特にご年配の方は、体が思うように動かないことも重なって、その傾向が強いようです。それでもネイリスト始めスタッフのケアで巻き爪がよくなってくると、受診ごとに足全体がきれいになってきます。自分の欠点が一つ一つ解決されることで、我が子を愛おしくケアするように、見たくなかった自分にも目を向けるようになっていくのがわかります。  

Posted by Dr.Ken at 15:15Comments(0)院内のできごと

2011年01月18日

◆ASAPS(2)

とは、アメリカ美容外科学会の略号であることは先日のブログで紹介しました。

 ところで 、Kim Kardashian、Beyonce、Jennifer Lopezという方々から何を連想しますか。あるいは共通することは何でしょうか。

 私は、知りませんでしたが「セクシーなヒップ」だそうです。

 ASAPSのホームページに掲載された記事で、2011年のアメリカ美容外科の予想の中で「お尻が素敵なセレブの影響で、臀部吊り上げや臀部増大術など、お尻の形を整える手術が人気となる。」というのがありました。

 原文は以下の通りです。

Celebrities like Kim Kardashian, Beyonce, and Jennifer Lopez have made a shapely rear-end a must have accessory. In the coming year patients will be seeking posterior body lifts, buttock lifts, surgical and nonsurgical buttock augmentations to shape and augment their buttocks.


 セレブにとって「 a shapely rear-end 」が「a must have accessory」なのですね。Google画像でチェックし、なるほどと納得しました。KCにも、その手術の希望者が来られたら参考にしたいと思いました。GOOD  

Posted by Dr.Ken at 00:37Comments(0)美容外科エピソード

2011年01月16日

◆ASAPS

とは、アメリカ美容外科学会(the American Society for Aesthetic and Plastic Surgery)の略号です。

 同学会のホームページに2011年の米国における美容外科、10の予想と題する記事がありました。
 長くなりますが、以下、紹介します。

1.景気の回復に伴い、美容外科手術を受ける人が増えてくる。

2.プチ整形のうち注入による治療を受ける人が持続的に増加し、さらに新しい製品が出てくる。

3.肥満治療への関心が高まり、減量手術を受ける人が多くなっている。減量に成功すると皮膚のたるみによる変形が生じ、body contouring surgeryと呼ばれるたるみ取り手術がさらに多くなる。

4.ベビーブーマー世代が高齢化するに伴い、彼らが若い時に受けた豊胸のインプラントも劣化する。その結果、インプラントの入れ替えや乳房吊り上げ手術を受ける人が多くなる。

5.安価な美容処置を求める人がいるため、依然として粗悪品や不慣れな医師による処置や手術を受ける人が後を立たない。

6.脂肪量を減らすのは、脂肪吸引が標準手術だが、凍結療法やレーザーによる新しい減量法も選択肢となってくる。

7.美容外科と美容医療は、過去10年に劇的な拡がりを見せた。形成外科医がさらに消費者の求めにあうような努力をすれば、今後も同じ傾向が続くと考え

8.美容医療では、手術以外の侵襲性の少ない方法が、今後も人気を集めると考えられる。そのため外科医と業者はより良い結果が得られ、処置後の回復が早い手技と製品の開発を行っていく。

9.お尻が素敵なセレブの影響で、臀部吊り上げや臀部増大術など、お尻の形を整える手術が人気となる。

10.インターネットやテレビを通じて美容外科の最新の手技や機器の情報が溢れている。その中で何が真実で何が安全なのかを消費者は知りたがっている。ASAPSは、医師と消費者が真実と偽りを、より容易に判断できるよう情報発信して行く。


全体的に、当たり障りのない予想になっていますが、何点かはなるほどと思う内容もあります。電球
そのことは次の機会に、詳しく紹介します。  

Posted by Dr.Ken at 23:32Comments(0)美容外科エピソード

2011年01月14日

◆こころに穴

が空いたと感じたことが、これまでに一度ありました。

 息子が県外の中学に入学するために家を離れたあと、ガランとなった部屋を見たときです。県立病院勤務のときで、それまでゆっくり息子と触れあうことができず、やっと休日にキャッチボールなどで過ごす時間が持てるようになったころでした。自分にとっても日頃のストレスから開放されリフレッシュするうえで貴重な時間であり、親子の心のコミニュケーションが取れるようになったことが、なによりうれしいことでした。

 それがあるときから急にできなくなりました。県外への進学は息子自身の意志であり、親としては後押しするしかなかったわけですが、私にとってタイミングが悪かったのは、空いた「こころの穴」の大きさで分かりました。

 その息子も、高校2年にときに米国に渡り、当地の大学に在学中です。1年ぶりに帰国し、この年末年始は久しぶりに家族全員でのんびり過ごしました。

 明日、息子は沖縄を離れます。イバラの道からさらに険しいイバラの道を歩み夢に突き進む、その姿が、今は「こころの穴」を埋めてくれています。

 University of Minnesota, Twin Cities キャンパス

  

Posted by Dr.Ken at 23:52Comments(4)Kenのつぶやき

2011年01月13日

◆ボトックスと片頭痛(3)

の関係、また片頭痛の手術治療について先日のブログ()で詳しく紹介しました。

 ところである治療法が本当に有効なのか否かを判断するためには、当然、何らかの臨床試験が必要です。例えばAという病気に、Bという新薬が開発されたとして、その新薬が有効かを評価するためには、二重盲検法と呼ばれる方法で厳密に調べる必要があります。具体的には、多数の患者に調べたい新薬と偽薬(ニセの薬、プラセボ)とを投与し、だれにどちらを与えたかは患者にも医師にもわからないようにしておき、治療効果を統計学的に判定するわけです。

 薬は内服するにしろ、点滴するにしろ、こうした二重盲検法による試験が可能です。ところが、手術となるとそう簡単にいかないのは想像に難くないと思います。つまり、身体にメスを入れてニセの手術を行うというのは、倫理的にも疑問符が付きます。

 ところが片頭痛に対する手術は、この二重盲検法に近いやりかたで臨床試験が行われて、その効果を確認していたのです。

 この臨床試験を報告した論文のタイトルです。

 さすが米国と言ったところでしょうか。


 論文の詳細は以下の通りです。

1. 国際的基準に沿って片頭痛と診断した75名の患者を選択。
2. 各患者で片頭痛が誘発される部位を特定し、3つのグループに分類。
3. 各グループの中で実際に神経の手術をする群(真手術)と皮膚切開のみを行う群(偽手術)に分類。
4. 結果、痛みが少なくとも半減したのは真手術群では83.7%、偽手術群では57.7%、痛みが完全に消失したのは真手術群では57.1%、偽手術群では3.8%で何れも統計学的に有意差を持って真手術が片頭痛の治療に有効であると証明されたのです。


   

Posted by Dr.Ken at 17:28Comments(0)美容外科エピソード

2011年01月12日

◆「ホメオパシーは悪か」

というと、ハッとされる方もいらっしゃるかも知れませんね。
(ホメオパシーの詳細はこちらをご覧ください。)

 以前のブログでも紹介したように、形成外科KCでは尋常性疣贅、いわゆるイボの治療にホメオパシーの丸薬であるレメディを使う場合があります。3個以下の場合は、切除したり、レーザーで焼灼しますが、4個以上の場合で患者さんの理解が得られればレメディを使用します。レメディを使う理由のひとつは、他院でいろんな治療(液体窒素療法、ヨクイニン内服など)を受けても治癒せずに、当院に紹介されてくる方が多いからです。

 過去3年間に28名の方がレメディをイボの治療で服用し、その内2ヶ月以上にわたり服用して、さらに2ヶ月上経過観察した19名中12名(63.2%)が治癒または改善していました。特に、大きさが1cm以上または数が10個以上の方でみれば11名中10名(91%)が治癒または改善しています。また、服用に伴う副作用はありませんでした。難治性のイボで長年悩んでこられた方、また私のように治療で苦労してきたものには信じられないくらい良い成績です。

さて今日のブログのタイトル、「ホメオパシーは悪か」の元は、昨年の8月に日本学術会議と日本医師会がホメオパシーを否定する声明(詳細はこちら)を発表したことに端を発しています。両団体がホメオパシーを否定する理由は、「1.ホメオパシーが有効であるという科学的根拠がないこと、2.ホメオパシーに頼ることで確実で有効な治療を受ける機会を逸すること」の2点に集約できます。

 個人的には、その声明(根拠となる2点)に反対するつもりは全くありません。ただ、現代西洋医学を以ってしても、完全に対処できない疾患があるのは事実で、難治性のイボもそのひとつです。ですから、患者さんの健康に有害でないことを前提に、他に有効な選択肢がない場合に試みても良いと、私は考えています。  

Posted by Dr.Ken at 17:26Comments(4)Kenのつぶやき

2011年01月10日

◆ボトックスと片頭痛(2)

の関係に引き続き、片頭痛の手術治療について詳しく紹介します。

 
ボトックスは表情シワの改善にとても有効です。

 女性のいやがる目尻のシワです。


 注射後1週間、強く目を閉じてもシワはありません。


 このようなボトックス注射に片頭痛の手術治療のヒントがありました(昨日のブログをご覧下さい)。

 
権威ある形成外科雑誌の最新号に片頭痛の手術治療が載っていました。


 まず、片頭痛の診断がキチッなされて通常の薬物治療で症状が改善しない患者が手術の対象になります。このような難治性片頭痛の方にボトックス注射して有効であれば手術の適応になります。

 具体的には、次の3ヶ所の知覚神経の周囲にボトックス注射を行い症状が改善すれば手術の対象です。
1. 眉間と目の上にある知覚神経(滑車上神経と眼窩上神経)への圧迫を取り除くため表情筋を切除する。
2. こめかみにある知覚神経(三叉神経の頬骨側頭枝)を直接切除する。
3. 後頭部の知覚神経(後頭神経)への圧迫を解除する。


 一方、鼻腔を左右に分ける鼻中隔の変形も片頭痛の引き金になると考えられています。そのため、上記の3神経周囲へのボトックス注射で症状が改善しない場合には、鼻中隔の変形がないかを調べる必要があります。

ちなみに手術療法の有効率は次の通りです(表の中で赤く囲んだ数値)
  

Posted by Dr.Ken at 18:00Comments(1)美容外科エピソード

2011年01月09日

◆ボトックスと片頭痛

の関係について紹介します。

 ボトックスとは、皆さんご存じの様にボツリヌス毒素を医療用に使用するために創られた薬の商品名です。日本でも、眼瞼けいれんや片側顔面けいれん、痙性斜頚の治療では保険適応になっています。

 また、美容目的で顔面のシワの治療にボトックスは良く使用されています。ただ、表情筋の動きに伴うシワが改善されるわけで、すべてのシワが良くなるわけではありません。

 例えば次の写真の様に額や眉間のシワに注射すると3日後ぐらいから効果が現れます。

治療前


 注射後1週間、アイロンをかけたようにシワがなくなっています。



 そこでボトックスと片頭痛の関係についての説明です。シワの治療目的でボトックスの注射を受けた後に頑固な片頭痛がよくなったという報告が2000年ごろからなされていました(片頭痛の詳細はhttp://ja.wikipedia.org/wiki/片頭痛をご覧下さい)。眉間のシワに関係する筋肉にボトックスを注射した場合、とくに顕著に頭痛軽減の効果が見られるようです。ボトックスが片頭痛に効く理由は、完全に解明されたわけではありません。現時点での予測は、知覚神経(三叉神経)が眉間の筋肉に挟まれること(頭痛の引き金)がボトックスによって緩むためという説や、痛みの神経の末端に作用して緩和するという説、さらには注射部位から逆行性に脳内の神経に影響を及ぼして、痛みを和らげるという説などです。その後の多くの研究で、片頭痛の予防にもボトックスが効果的だということ、さらには筋緊張性の頭痛や既存の治療が効かない頭痛にもかなり効果のあることがわかってきています。

 その結果、ボトックスは2010年10月、米国政府のFDA(食品医薬品局)が、片頭痛の治療薬として正式に認可しました(こちら)。

 実は、話がさらに進んで一部の片頭痛は手術で治療する段階になっています。特にボトックス治療で効果があった患者さんには頭痛の原因と考えられる表情筋を切除する方法が極めて有効のようです。

 いずれにしても片頭痛でお悩みの方には朗報です。GOOD  

Posted by Dr.Ken at 22:46Comments(1)美容外科エピソード

2011年01月07日

◆新年会

と新入職員の歓迎会を行いました。

 ゆっくり食事を摂りながら、1分以上5分以内でのスピーチをリレーで行いました。

 個人的には職員の人となりを1%、0.1%でも知りたいと思って提案し、自己紹介、新年の抱負、最近の出来事、自己アピールなどなど、自由に話してもらいました。

 結果的に、今はまっていること、趣味のこと、今の職業を選んだ理由、旅行先でのこと、飲み会での出来事等々、地の言葉で普段は聞けないことが聞けて、とても楽しいひと時でした。

 また、経営者としては、まだまだ未熟ながら、短時間とはいえ人生のひとときを同じ屋根の下で過ごすわけですから、心地よく仕事をする上で何が大切かを考える意味で貴重な機会でした。




   

Posted by Dr.Ken at 23:37Comments(2)院内のできごと

2011年01月05日

◆爪(11)

の変形で人為的なもののひとつ、爪噛み癖または咬爪症(nail bitting, onychophagia)については以前に紹介しました(こちら)。

 その少女が、ネイリストの辛抱強いケアで噛みぐせを克服し、先日治療が終了しました。

治療前(爪かみによる深爪状態)



ケア終了後




 この正月、とても素敵な年賀状が届きました。

今朝、朝礼で年賀状を紹介しました。
これこそ病院の理念、ゲストとスタッフの「こころ満足」です。

Sちゃんありがとう!。
  

Posted by Dr.Ken at 16:47Comments(4)

2011年01月04日

◆仕事始め

の今日、朝礼で2011年のクリニックの目標を具体的に提示しました。

 まず、これだけは皆で徹底して達成したい内容です。

 今日の日本経済新聞でも仕事始めにあたり大企業トップの年頭の談話が紹介されていました。その中で、印象に残ったのはスズキの鈴木社長のお話です。

「昨年の円高がこれからは自動車も『地産地消』の代表であることに気付かせてくれた」「企業は経済が安定していないことを言い訳にすることはできない。抜本的な改革を行う1年にしたい」


 「言い訳せず改革」の強い決意が伝わって来ます。

 私も経営者の端くれとして、その言葉に共感しました。実際、経営者は何が起きようとも誰にも言い訳のしようがないのです。改革し進むしかありません。パンチ!

 2011年の形成外科KCの目標にご興味のある方は、こちらをご覧下さい。。

   

Posted by Dr.Ken at 23:37Comments(0)院内のできごと

2011年01月03日

◆今年の目標

『書く』です。

 開院後は、毎年、私個人の行動目標を一言で掲げてきました。

 2008年は、『楽しむ』、2009年は『信じる』、そして2010年は『挑む(いどむ)』でした。その時々の状況や思いに基づいて考えたことです。

 これまでの目標と違い『書く』という言葉は、何のことかピンとこないかも知れません。

 開業して3年7ヶ月、がむしゃらに突き進みながら、公務員医師の時とは異なる、いろんなことにチャレンジして結果を残してきました。手術の質・量ともも、開業前とは比較にならないほどこなしてきましたが、やっただけ、数字だけ、では後に何も残りません。

 自分が生きてきた証を残すこと、自分が成してきたことの評価は、数字ではなく「活字」として残すことだと、恩師から教えられました。

 『書く』とは、医学論文として「活字」で残すことです。誰が読んでも納得する、価値のある論文を作成することは、決して簡単な作業ではありません。今年は、敢えて自分にこれまでとは違う負荷を課すことで、1年を乗り切る推進力にしようと、夕方の散歩中に決意しました。

 ちなみに、開業前に私が執筆した論文のリストはこちらです。

  

Posted by Dr.Ken at 23:34Comments(0)Kenのつぶやき

2011年01月01日

◆元旦

の恒例行事として、家族で那覇市内の波上宮に初詣に行くことにしています。

 家族4名揃って参拝するのは、今年が最後になるかもしれません。


 家族の誰かが厄年のときは、お祓いをその都度受けていました。開業後は、クリニックの安全と繁栄を毎年祈念してもらうようにしています。年頭にあたり、心静かに祝詞を聞きながら、気持ちを新たにして充実した1年にするために大きなエネルギーを得ています。

 元来、信心深い質ではありませんが14名の職員を擁する経営者として、こうした機会に、素直に“感謝と祈願”ができるようになりました。

 皆さまにとって新年が稔り多き年となりますようにお祈り致します。うさぎ

 本年も宜しくお願いします。鏡餅  続きを読む

Posted by Dr.Ken at 21:14Comments(2)Kenのつぶやき